結婚観(jive宇都宮)
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僕は、脳に腫瘍があることが判明した後に、結婚した。
彼女は、脳腫瘍が見つかる前の僕も知っているし、病気のことも詳しく知った上で、僕と結婚してくれた。
結婚したことに後悔や迷いは無い、と言えば、それは嘘になる。僕はここに、自分の正直な気持ちを書くつもりだ。
人生に「もしも」は無い。でも、僕は、あのとき、彼女の申し出を断り続けるべきだったんじゃないか?と、今でも思う。
だからこそ、「今、これから」が大切なのだと、僕は考えている。
今、現在を楽しく、充実したものにすること、そして、いつか彼女が過去を振り返ったときに、あのときの選択は、正しいものだった、と思ってもらえるような、そういう生き方をしなくてはならない、と思う。
「結婚=ゴールイン?」 否。ここからが始まりだ。
「夫として」「妻として」そんな常識は、僕らの場合には通用しない。
結局のところ、僕は、「結婚」という言葉に馴染めない。
僕は今、彼女と、生活を共にしている。それだけだ。
今、キーボードに向かう僕の横で、彼女は歯磨きをしながら、カタログを読んでいる。
幸せだ。
この幸せがいつまでも続きますように・・・・・・願ったって無駄だ。グリオーマはそんなに甘い病気ではない。
「終わりが見えているから、今を大切に感じているのか」と問われたら、僕は、それを全力で否定しなくてはならない。そういう気持ちが、心のどこかにあるからこそ、僕は己の人生を賭して、その言葉を否定し続けると思う。
幸せは、与えられるものではなく、創っていくものなのだと、主張し続けると思う。(jive宇都宮)